北海道胆振東部地震の被害は今後、時が立つにつれ詳細が明らかになってくるが、地震直後から道民の生活を襲ったのはライフラインの寸断だ。断水は週明けになっても続く。阪神大震災で給水を受けた身としてはその不自由さに思いがいく▼同様に大きな影響をもたらしたのは停電だ。しかも全道295万戸が停電するという異常事態。北海道は太陽光発電の普及が進み、余剰は東北に供給するまでになっているが、その分、老朽化火力発電所の廃止が進んだことも、今回のブラックアウトという未曾有の事態の要因であるようだ。今後の精査を待ちたいが、安定供給強化対策の議論がこれから確実に増すことになる▼日本エネルギー経済研究所の小山堅常務理事は言う。「電力の場合は瞬時での需給マッチングが必要なだけに、安定供給に難しさがつきまとう。その上で電力の市場秩序と安定供給を強化するとすれば、それ相応の投資と対策の実施は避けられない」▼電力の安定供給のための様々な要素を満たすために必要な投資の確保も避けられない。電力自由化の実を追求しつつ、不測の事態にも揺るがない供給システムの確立は容易ではない。電力は市民生活に必要不可欠なものだけに、日本のトップを決める自民党総裁選挙でも両者が突っ込んだ議論をしてもらいたいと思う。(18・9・14)

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