些か騒ぎすぎではあるまいか。政府の韓国向け貿易管理の見直し問題を巡る報道が連日喧しい。なかには両国の間で貿易戦争、経済戦争が生じるかのような論調もある。通称「ホワイト国」からの除外は、本当にそんな大事なのだろうか▼2日の閣議決定により、韓国は優遇措置のカテゴリーから外れキャッチオール規制の対象となる。しかし、それでも「特別一般包括許可」の取得企業であれば、個別許可なしで同国への輸出は可能だ。この許可を取得済みなら新たな手続きは不要だ▼もちろん、自主管理の事前確認など求められる要件を満たす必要はある。貿易管理の用語と概念は一般には馴染みが薄く難解だ。今回の運用見直しの結果、シンガポールや台湾、中国などへの輸出手続きと同じになると言えば分かり易いだろうか▼韓国にとっては、優遇対象から除外されるのは不満だろう。禁輸措置とは全く違うが、フッ化水素など3品目は個別輸出許可に切り替えられ、安定輸入が不安にもなるのも分かる。とはいえ、冷静さを欠いた過剰反応が事態を混迷させてはいまいか▼貿易管理の世界では安全保障上の機微情報が扱われる。2国間の輸出入だけでなく、第3国への流出防止の観点も欠かせない。本来は厳格な情報管理が求められるが、何故にこんなオープンな話題になってしまったか。(19・8・5)

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