化学品商社が新規事業育成の一環として医薬品ビジネスを強化している。各社とも口銭ビジネスから脱却し収益性の高いビジネスへの転換を図るため、高機能商材の取り扱い強化や海外展開の拡大、製造機能の確保などを推し進めているが、そのなかでも収益性が高いうえ、景気動向に左右されにくい医薬品に関連するビジネスに各社とも注目している。例えばある化学品商社は、全般的に業績の伸びが鈍化している現在の状況において好業績をあげており、その理由の一つとして医薬品ビジネスの成長をあげているほど。化学品商社が医薬品ビジネスに取り組む手段はさまざま。販売代理店としての活動に加え、医薬品原薬を安定的に供給するための倉庫の確保、大学や製薬企業、ベンチャー企業などとの連携による協力工場を活用した製造の請け負い、さらには国内および海外企業への資本参加やM&A(合併・買収)によって製造機能を自社で保有し事業展開を行っている商社もある。少子高齢化が進展し健康寿命の長期化が求められるなか、化学品商社の医薬品ビジネスへの取り組みは日本の今後の健康増進に貢献する動きとして活発化することが期待される。続きは本紙で

伊プロコスの製造棟内にある医薬品原薬・中間体の化学反応装置

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