新型コロナウイルス感染症拡大の防止・予防のため、われわれの生活様式や働き方が大きく変化した。適切な運動や栄養摂取が身体の免疫機能維持に必要なのは周知の事実だが、長引く外出自粛や在宅勤務で、さまざまな世代で健康悪化が懸念されている。なかでもテレワーク、リモートワークを導入する企業が増えるなか、出退勤や取引先への訪問、出張などの機会がなくなり、歩く機会が減るなど運動不足に陥るケースが多い。一方、多くの時間を家の中という限られた空間で過ごすことでストレスを感じる人が増えている。こうしたストレスや生活習慣の変化が不眠、不安感、意欲低下といった、うつ状態を招くこともある。

 新型コロナ感染症の予防、軽症者の重症化予防の補完的な選択肢の一つとして、サプリメントや機能性食品に注目が集まり、コロナ禍で生じた新しいタイプの疲労を軽減する機能性素材の研究も進んでいる。神鋼環境ソリューションは、独自素材「ユーグレナグラシリスEOD-1株由来パラミロン」摂取による「不安疲労」への影響を調べるヒト試験を実施した。不安疲労とは、コロナ禍で生じる「なんとなくだるい」という身体的疲労感と、「やる気が出ない」という精神的疲労感が結びついたもの。

 試験の結果、不安疲労によって生じやすい「社会不安(感染)」「社会不安(経済)」「行動意欲の減退」「コミュニケーションの沈滞」「睡眠の質低下」「集中力の低下」(各1~2項目)の10項目中9項目で統計学的に有意な改善が確認された。また睡眠アンケートでも入眠時の状態、中途覚醒、睡眠満足度、起床時の意識をはじめ多くの項目で摂取前と摂取後で有意に睡眠の質が向上。パラミロンEOD-1の4週間の摂取によって睡眠の質が向上し、コロナ禍で顕在化した不安疲労を軽減することが示唆された。

 パラミロンEOD-1は、ユーグレナEOD-1株だけが体内に貯蔵する独自の顆粒状物質で免疫力向上、疲労感の軽減、自律神経バランスの調整などの効果が確認されている。今回の試験を監修した久保明先生(内分泌・糖尿病専門医/医学博士)は「不安疲労は放置することで常に疲れやすく、免疫力が低下するほか、老化を加速させたり、うつなどにつながる可能性がある。パラミロンEOD-1による早めの対処が大切」としている。

 適度な運動と最適な機能性食品を組み合わせることは、健康の維持・改善に有効と考えられる。ウィズコロナ時代においては、機能性食品・機能性素材の研究が、ますます重要なテーマとなる。

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