もうすぐお盆休み。今年は祝日や土日を絡めて長期休暇を取る人が少なくないだろう。コロナの猛威は収まっていないが、今年は政府が行動制限を出さず社会経済活動と感染拡大防止の両立を図る方針のため、3年ぶりに故郷へ帰省する人も多いはずだ。実際、お盆期間の新幹線の予約席数は昨年に比べ3倍に増えているという▼お盆になると急増するのが空き巣被害。連休のなかでも家を空ける確率が高いため、泥棒にとっては稼ぎ時となる。昨年はステイホームが求められ刑法犯が戦後最少となったが、今年は増えそうだ。泥棒は事前に下見しているケースがほとんどで、お盆前に近所で普段見かけない人を見たら要注意。セキュリティ機器が進化し、住宅設備の防犯機能が高まっているとはいえ、泥棒の技術も年々高度化しているのだ▼お盆前ではあるが、実家近くのビルで空き巣があった。土曜日の明け方ごろ3階の窓を割って侵入したらしいが、近所なのにまったく音もしなかった。しばらくして聞き込みに来た刑事。「不審な人や物音を見聞きしませんでしたか」と丁寧に尋ねるが、目の奥には疑いの眼差しが入り交じっている▼人を疑うのが仕事だから仕方ない。しかし考えすぎかもしれないが、「もしかしてコイツが犯人かも」と見られるのは気分のよいものではない。(22・8・8)

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