アセトンのアジア市況はここ数年で大きく変動している。2018年から約1年半、フェノールと併産関係にあるアセトンは、伸長するフェノール並みの需要に届かず、フェノールの供給増を背景に慢性的な余剰に悩まされていたが、19年後半からフェノールの需要に陰りがみえ始めたことで潮目が変わる。フェノールの稼働が低下したことで、価格は上昇に転じた。今年は新型コロナウイルスの感染拡大が明暗を分ける格好となった。フェノールは最終消費先である自動車や建築材料が経済活動の停滞で深刻な需要減に陥り、価格が急落。一方、アセトンは誘導品のイソプロピルアルコール(IPA)など新型コロナ関連の需要が急増し、4月から右肩上がりとなった。続きはこちら

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