塩野義製薬と島津製作所の共同出資会社であるアドバンセンチネル(大阪市中央区)はこのほど、神奈川県内で行った下水モニタリングを通じて、下水サンプルから新型コロナウイルス変異株のオミクロン株の亜種「BA.2.75」の検出に成功したと発表した。国内での発見報告前に採取した下水サンプルから検出しており、下水モニタリングの有効性を証明したといえそうだ。

 6月14日に採取した下水サンプルから見つけた。国内臨床検体からのBA.2.75の報告は6月24日以降に採取したサンプルとなっており、それに先んじて把握することができた格好で、感染状況の早期把握に有効であることを改めて確認できたと同社ではしている。

 アドバンセンチネルは、採取した下水のサンプルを分析することで、新型コロナウイルス感染症の流行状況を、把握・予測するモニタリング技術の社会実装を目的に今年1月に発足した。海外では一般的に使われている技術だといい、日本でも同様のサービス提供を目指している。

新聞 PDF版 Japan Chemical Daily(JCD)

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