カネカは4日、ベンチャーのアンジェスと大阪大学が共同開発している新型コロナウイルスに対するDNAワクチンの製造に参画すると発表した。このワクチンの製造はタカラバイオが2020年内に20万人分を計画しており、カネカはベルギーのバイオ医薬品子会社で中間体の製造を担う。アンジェスは提携拡大で安定供給を図るもようだ。

 アンジェスが開発中のコロナワクチンは6月末に日本で治験が始まり、21年春の実用化を目指している。製造ではタカラバイオ、カネカ以外に、AGCのバイオ医薬子会社、シオノギファーマが協力して、異例の日本企業連合によるワクチンの大量生産が進む見通しだ。

 カネカのベルギー子会社カネカ・ユーロジェンテックが中間体の製造を分担する。ユーロジェンテックはRNA分子やプラスミドDNAの製造技術を保有。アンジェスが開発しているのは、ウイルスのたん白質をコードするDNAを接種することで免疫を付与するDNAワクチン。

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