行水したり、泣いたと思ったらすぐ笑ったりと忙しいイメージを持たせるカラスだが、知能が高いことは良く知られている。カラスの脳は他の鳥と比べてかなり大きく、人間の7歳児程度の知能を持つらしい。喋るところをテレビで観たことがあるが、人の顔も覚える▼3月下旬から7月中旬頃まではカラスの繁殖期にあたる。とくに5月を過ぎると、巣やヒナの近くを通る人に親ガラスが威嚇や攻撃をすることがある。近頃とくに騒がしいのはそのせいだ。カラスからすれば、天敵である人間が先にカラスの嫌がる行為をしない限り仕返しはしないという▼ただ、ゴミ置き場を荒らすのだけは許せない。カラス対策として黄色いネットに替えたり、中の方に入りにくいよう板を設置したり、折りたたみ式のゴミボックスを導入したりと戦いは続く。ゴミ収集車は区域内を順番に回ってくるから最後の方はリスクが高い。早朝収集を行政サイドに要望すれば、今度は収集後に置いていく輩に困る▼厄介者のイメージが強いカラスだが、ゴミの分別が進み、昔と随分勝手が違うかもしれない。プラ新法が施行されて2カ月近く。容器包装以外のプラ製品も分別が進めば、餌を見つけやすくなるかと余計な心配をする。だがカラスの勝手である。これまで通り素早く、賢く生き抜くに違いない。(22・5・25)

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