かつては照明が暗く入るのに抵抗があったゲームセンターも今では様変わりした。100円玉を入れ人気キャラクターのグッズやお菓子などを獲得するクレーンゲームが主流を占め、ゲームセンターの収益を支えている。小さな子供から大人まで家族連れが気軽に楽しめる場となっている▼実はクレーンゲームの歴史はテレビゲームより長く、1960年代には複数のメーカーが参入。手動でハンドルを回すタイプは30年代に登場していたという。一方で家庭用テレビゲームの普及やレジャーの多様化で、ビデオゲームやメダルゲームなど業務用、いわゆるアーケードゲームは大きな転換を迫られた▼家庭では味わえない体感的なゲームに中心が移り、そのなかでも今をときめく人気キャラクターのグッズが狙えるなど、クレーンゲームはうまく時流に乗った。リピーターが多く、客単価が高いことも店側には魅力。制限時間内なら何度でもクレーンの位置を調整できたり、小さな子供でも操作しやすい工夫が施されるなど、ゲーム機も家族連れを呼び込むための進化が続く▼LEDをふんだんに使ったクレーンゲーム機も増えゲーセンのイメージは明るくなった。今ではインターネット上でも遊ぶことができるとか。時代の流れに柔軟に対応してきた努力、参考にするところは多そうだ。(22・1・27)

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