今年の新語・流行語大賞のノミネート語30は、新型コロナウイルスに関連する言葉が約半数を占めた。3密、ソーシャルディスタンス、テレワーク/ワーケーション、ニューノーマル、アベノマスク、クラスター、GoToキャンペーンなどなど、何度口にしたかと思う言葉がズラリと並ぶ▼コロナは令和2年を象徴する出来事となった。では約30年前の昭和が終わり平成が始まった年を調べてみると、「セクシャル・ハラスメント」という新語が誕生した頃だった。それからはパワハラ、モラハラ、マタハラなどという言葉が次々に生まれ、社会への問題提起とともに広まった▼リモートワークの普及で、これらの問題の多くが解消されていくと思っていたが、今度は「リモハラ」「テレハラ」と呼ばれる新しいハラスメントも生まれているようだ。どういう環境に置かれていても、心理的安全性を妨げる要因が生じれば、また問題になる。難しい時代だ▼先日、シネマコンプレックスで観た映画「鬼滅の刃」も、もちろんノミネートされた。確かに迫力があり興味を持った。一緒に鑑賞した愚息に色々聞いていると、コミック全22巻を渡された。百聞は一見にしかず、読めということだった。そこまで入れ込んでいない立場からすると、これは最近聞く「キメハラ」に当てはまるのかも。(20・11・12)

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