シミックホールディングスは27日、新型コロナウイルスの抗体検査キットを発売すると発表した。指先から採血できる数滴の血液で、最短3分でウイルスに対する抗体の有無を判定できる。米国企業が開発したイムノクロマト法の簡易検査キットで、シミックが日本で独占的に販売する。健康セルフチェック事業などを手掛ける子会社シミックヘルスケア・インスティテュート(CHI)を通じ、医療機関を対象に5月7日から申し込みを受け付ける。

 臨床検査薬メーカーの米アルファ・サイエンティフィック・デザインが開発した新型コロナウイルスの抗体検査キットを国内発売する。感染の初期段階で生成される「IgM抗体」、免疫獲得後に増える「IgG抗体」の両方を検出できる簡易検査キット。微量の血液(20マイクロリットル)を滴下して3~7分で両抗体の有無を同時判定できる。血液滴下部と検査部分が防汚カバーで覆われ、感染リスクを低減できることも特徴という。

 シミックグループのCHIが日本での独占的販売権を取得し、専用のウェブサイトで5月7日から注文を受け付ける予定。体外診断薬ではなく研究用検査キットとして、医療機関向けに提供する。希望小売価格は、1テスト5000円(税抜)。

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