アグリビジネスのグローバルリーディングカンパニーであるシンジェンタグループ。6月に4つの事業グループに再編を行い新たなスタートを切った。シンジェンタジャパンの的場稔社長は、化学工業日報社のインタビューに応え、再編後の状況について中国の事業統合をエキサイティングな組み合わせと評価しつつ、「各事業グループの独立性とガバナンスは確保されており、われわれの事業も変わりなく引き続きシンジェンタジャパンとしての戦略を実行していく」と状況を説明。また、日本市場には「グループ力を生かした高品質な農薬原体・製剤の供給、新技術の導入を通じサスティナブルな農業の推進や環境保全への対応に加え、日本農業が抱える高齢化・労働力不足などの課題に対し、日本発の独自ソリューション技術を発信していく」ことに意欲を示した。

◇…シンジェンタ社のグループ再編はどのようになったのでしょうか。

 「シンジェンタは、2020年6月にシンジェンタグループを新たな持株会社として発足させ、その傘下で事業再編を行った。シンジェンタグループは、スイス・バーゼルを本拠地とし、CEOにはエリック・フライワルド氏(元シンジェンタ社CEO)、CFOにチェン・リヒテンシュタイン氏が就任した。シンジェンタは、持株会社の下で、農薬事業を担うシンジェンタクロッププロテクション(バーゼル)、種子部門であるシンジェンタシード(米国シカゴ)、ジェネリック農薬を扱うADAMA(イスラエル)、中国を統括するシンジェンタグループチャイナ(中国)の4つの事業グループにより構成される。各事業グループは、それぞれ経営の独立性を保ちながら、事業の最大化を目指すことになっている。もちろん資産の有効活用を図ったり、国ごとの状況を踏まえた生産や供給の最適化などにかかわるコラボレーションは行うことになる」

◇…中国会社の事業統合で変わったこと、変わらないことを教えて下さい。続きは本紙で

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