セラニーズはエンジニアリングプラスチックを中心するエンジニアード・マテリアルズ(EM)事業の拡大と、酢酸の生産体制の見直しによって成長に向けた基盤の強化を進めている。EM事業では積極的な買収や投資を続け、酢酸は競争力に富む原料を確保できる米国に生産の軸足を移すことが取り組みの骨子。「今後5~10年でEM事業の規模を2倍にしたい」と語る、2019年5月に同社のCEO(最高経営責任者)に就任したロリ・ライヤーカーク氏に今後の成長の道筋を聞いた。

 - 顧客に対する価値創出を重視するビジョン「Be the first-choice chemistry solution source for customers」を具現するために何が必要ですか。

 「幅広いソリューションの選択肢を顧客に提供することだ。当社は23のポリマーを揃えている。この多様なポリマーや技術を生かして幅広いソリューションを提供することで、顧客が抱える問題に的確に対応した解決法を提供できる。これが他社にない優位性である。さらに事業をグローバルに展開していることから、顧客に的確なソリューションを世界市場に提供できる」
 「プロジェクトを創出して成長を目指すEM事業のビジネスモデルも重要だ。さらに大きなトレンドにしっかりと対応していくためにも、プロジェクトをベースにしたビジネスモデルは欠かせない。例えば自動車の電動化や自動運転などの進展にともない、高機能プラスチックはセンサー、ケーブルなど多様な領域に用いられることから市場がさらに広がっていく。当社は初期段階から顧客の求めることや、顧客の抱える課題に対応して開発を支えることができる。プロジェクトベースのビジネスモデルを通して自動車の電動化や自動運転をリードしていく企業を見極めることもできる」

 - EM事業の将来像は。続きは本紙で

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