1日にテレビを観る人の割合が8割を切ったそうだ。とくに16~19歳は5割を下回った。NHKの調査だ。インターネット利用者の増加を反映したもので、若年層とくに16~19歳で1日に利用する人の割合は8割に上る。1日にインターネットを利用する時間は16~19歳・20代で2時間以上、うち動画視聴に占めるのは1時間以上だった▼「楽しくなければテレビじゃない」と、かつて某民放局がしきりに謳ったが、今は楽しいものが他にもいっぱいある時代。テレビを見なくてもインターネットの動画で、いつでもテレビ番組や映画など観ることができる。その感想はSNSなどを通じて即座に友人らに伝えられる▼情報伝達手段は変化し、携帯電話やスマートフォンの普及で固定電話を契約しない人も増えている。便利さが優先されるのは当然である。企業も社員への携帯電話支給で内線電話をなくし、フリーアドレス化がさらに進むだろう。昨今のテレワークの普及でこれに拍車がかかる▼新聞もデジタルへの道を真っしぐらだ。ただ、紙から電子媒体に変化しても、求められる情報の質や中身は変わらない。要するに「面白くて、役に立たなければ情報媒体ではない」ということ。本紙は今週から大幅に紙面を刷新した。これからも読者ニーズを第一に考えることを肝に銘じたい。(21・5・27)

記事・取材テーマに対するご意見はこちら

PDF版のご案内

精留塔の最新記事もっと見る