ニプロはこのほど、唾液で新型コロナウイルスやインフルエンザウイルスを検査する技術を開発する東京大学発ベンチャーのナノティス(東京都渋谷区)に、今月5日付でシリーズA出資を行ったと発表した。金額は非公表。協業を前提とした出資を通じ、将来、検査技術からオンライン診療、データ解析まで一連の基盤を備えた感染症診断のリーディングカンパニーとしての地位確立を目指す。

 ナノティスは今回の出資によって、同社が開発した唾液によるデジタル検査技術の実装に向けた研究・開発を進める。高精度かつ簡便で迅速な検査を安価に行うことができるようになる。結果はデジタル処理されすぐに集計できるため、オンライン診療や行政によるデータ収集・効率的な感染症対策を実現するためのコア技術になることも期待できる。

新聞 PDF版 Japan Chemical Daily(JCD)

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