1回目の緊急事態宣言が明けてから毎日出社を続けていたのだが、再度の発令を受けて久しぶりにテレワークを体験。通勤時間のない有り難さと、いつもと勝手が違う不自由さが同時に蘇ってきた。だが、コロナとの付き合いは2年目を迎え、前回とは違って心構えはできている▼自粛の中で忘年会や新年会も見送られ、飲食店にとって厳しい状況が続いた。そのなかでの再度の緊急事態宣言で、時短・休業を余儀なくされたお店の辛さは計り知れない。その結果、業務用アルコールの販売にも大きな影響が及んだ▼富士経済によると、2020年のビール類の市場は1割程度の減少を見込んでいる。外出自粛や外食業態の休業が響き業務用が苦戦したもよう。ハイボールやチューハイといった蓋を開けてそのまま飲めるRTDへの需要流出も指摘している▼一方で、ノンアルコールビールは好調なようだ。新型コロナの影響で健康意識が高まるなか、免疫力を上げるため飲酒量を気にしたり、コロナ太り対策として需要が活性化しているとみている▼確かにテレワークの日々は運動不足が想像できる。だが、慣れないが故にストレス解消も必要になってくるし、ノンアルコールという発想には及ばなかった。この考え方を変えることがニューノーマルへの対応力なのか。少し不安も感じる。(21・1・21)

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