パナソニックは、大阪府立大学と共同で、帯電微粒子水の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対する抑制効果を確認した。帯電微粒子水は、空気中の水分に高電圧を加えることで生成されるOHラジカルを含んだ微粒子イオンで、酸化力が強く反応性が高いという特長を持つ。新型コロナウイルスを対象に、45リットルの試験空間で帯電微粒子水の暴露有無による比較実験を実施し、3時間で99%以上の抑制を確認した。

 試験では、床面から15センチメートルの位置に帯電微粒子水発生装置を設置。ウイルス液を滴下したガーゼをシャーレに設置し、所定時間、帯電微粒子水を曝露した。ウイルス感染価を測定し抑制率を算出した。3回試験を実施し、抑制率は1回目が99・7%、2~3回目は99・9%となった。

 同社は、20年以上にわたり帯電微粒子水技術の研究に取り組み、人体に悪影響を及ぼす細菌、真菌、ウイルスなどの病原微生物やアレルゲンの抑制、PM2・5含有成分の分解などで効果を確認。ウイルスでは、2012年、第三者機関とウイルスクリアランス試験を実施。4分類の生物学的特性で抑制効果を確認し、未知のウイルスにも帯電微粒子水の抑制効果が期待できると発表している。

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