ファイザー日本法人は20日、新型コロナウイルスワクチン「BNT162b2」の国内第1/2相臨床試験(P1/2)を開始したと発表した。日本人160例を登録し、安全性や免疫原性などを評価する。海外で進行中のP2/3結果と併せて、日本で製造販売承認を申請する予定。同社は来年6月までに日本に6000万人分の同ワクチンを供給することで日本政府と合意している。

 20~85歳の健康成人を対象とする国内P1/2として、症例登録を開始した。目標症例数は約160例。21日間隔で2回接種する。主要評価項目は安全性や忍容性などに関する評価で、接種7日以内に出た副作用などを確認。抗体価による免疫原性も評価する。米国の治験登録情報によると、治験実施施設は相生会墨田病院(東京都墨田区)など国内2カ所。

 国内P1/2と、海外で実施中のP2/3データを合わせて日本で承認申請を行う方針。海外P2/3は最大4・4万例を登録する大規模試験で、今月19日時点で8割近くの被験者に接種(2回目)が完了している。今月中にも有効性の速報結果が判明し、安全性の評価期間を経て11月後半にも米国で緊急使用許可(EUA)を申請する予定だ。

 日本で臨床試験が始まったコロナワクチンは、アンジェス、英アストラゼネカ、米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)に続き4つ目。

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