米モデルナは、新型コロナウイルス変異株に対するワクチンの臨床試験で、南アフリカ型変異などに良好な抗体反応を確認したと発表した。変異株対応の修正ワクチンを追加接種したところ、既存ワクチンより高い中和活性が認められた。変異株に対応したワクチンの臨床試験データが発表されるのは初めて。

 同社は既存のコロナワクチンを2回接種して半年以上経過した被験者に、(1)南ア型変異に特化した修正ワクチン(2)既存ワクチンの追加接種(3)修正型と既存型を組み合わせた混合ワクチン-のいずれかを追加接種する臨床試験を米国で実施中。(1)と(2)を追加接種した最初の40人分を対象に接種後2週間のデータを発表した。

 (1)(2)ともに南ア型(B.1.351系統)、ブラジル型(P.1系統)変異ウイルスに対する中和抗体量(GMT値)が従来株と同等レベルで誘導された。南ア型には(2)より(1)のほうがGMT値が6割以上高かった。(3)のデータなども獲得後、詳しい結果を報告予定。追加接種ワクチンとして今年下期以降の供給開始を目指している。

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