ラクオリア創薬が25日に開催した定時株主総会で、個人投資家の筆頭株主が提案した取締役選任の議案が可決された。上場企業で個人株主提案が通るのは異例だが、同社は株主の85%が個人という特殊な事情がある。業績の下方修正が度重なり、新薬候補化合物のライセンス提携も計画通りに進まない経営陣に個人株主が反旗をひるがえしたかたち。

 総会では、同社で2014年まで財務経理部長を務めた武内博文氏や株主提案した個人投資家で弁護士の柿沼佑一氏ら4人を新任取締役に選んだ。留任する取締役は、副社長だった渡邉修造氏と元田辺三菱製薬社長の土屋裕弘氏の2人。社長を務めていた谷直樹代表取締役を含む旧経営陣の取締役6人が退くことになった。

 総会後の取締役会では、武内氏を新任代表取締役に選出した。ラクオリア側は、渡邉氏を代表取締役候補としていた。

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