ロート製薬は15日、新型コロナウイルス感染症重症肺炎症患者を対象とする他家間葉系幹細胞を用いた細胞製剤の第2相臨床試験(P2)を開始したと発表した。昨年8月に始めたP1で一定の安全性を確認したことから、有効性を確かめるP2に移行する。

 P2では他家脂肪組織由来幹細胞を構成細胞とする細胞製剤「ADR-001」を静脈内点滴により投与する群と、プラセボ群の比較試験を計画する。実施予定期間は今年6月から2022年9月までで、予定症例数は20例。

 感染重症化原因として、感染者の免疫細胞がウイルスと戦うために作るサイトカインが制御不能となり放出し続けるサイトカインストームがかかわっているといわれている。世界では間葉系幹細胞を利用した治療が試されており、効果があると推測できる報告が複数発表されている。

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