三井化学は5日、名古屋大学および名大発ベンチャーと共同開発していたマスク「θ(シータ)」が完成したと発表した。3Dプリンターを活用したマスクで、再使用可能なプラスチック製のマスク本体と使い捨てのフィルターからなる。同社はフィルターの部分の不織布を提供する。不織布の使用量は通常に比べ10分の1ですむなど、ごみ削減にもつながる。7日から、名大発ベンチャーのフレンドマイクローブがクラウドファンディングMAKUAKEを通じ、先行予約販売の受け付けを開始する。

 マスク本体は生分解性樹脂のポリ乳酸(PLA)製で、洗浄など衛生管理が容易。フィルターを交換するだけのため、不織布の使用量は従来比10分の1ですむ。また3次元設計により皮膚への接触面積が小さく、蒸れや化粧転写が少ない。カラーバリエーションを揃えファッション性も考慮したほか、装着していない時は首から下げられるなど脱着時の衛生面も確保している。

 なお、愛知県みよし市に同マスクを寄贈することを決定。みよし市役所で7日、共同開発者である名大の堀克敏教授も参加して贈呈式を行う予定。

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