三菱化学、三菱樹脂、三菱レイヨンが2017年に統合して発足した三菱ケミカル。その後吸収した日本化成と日本合成化学を含めると5社が母体だが、それぞれ文化や給与制度などが異なり、本当の意味で1つの会社になれていないという。そこで4月、組織再編と新人事制度の導入を同時に実施。統合劇の総仕上げだ。和賀昌之社長に狙いを聞いた。

■…組織と人事の同時改革は、社内ではどう受け止められていますか。

 「まだ掴み切れていないが、混乱しているというのが実態だろう。私がやりたいのは『臓器移植』と似ている。三菱ケミカルという極めて長い歴史を持つ巨体に、従来の考え方とは全く違った組織と人事を打ち込むと、最初に起きうるのは『拒絶反応』。役員や職位はばっさり減らし、年功序列や還付金も止めた。これがウェルカムなはずがない」

 「いろいろな抵抗が起きることは覚悟のうえだ。耳を塞ぐのではなく、また、我を通して頑なに守るのではなく、必要に応じて、今後1~2年かけてチューニングを行う。借り物の臓器が座っているだけの会社にはしない。一番難しいのはこれからだ。きっちりやり遂げる」

■…社内改革に突き動かす背景は。続きは本紙で

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