中西宏幸氏(元三井化学代表取締役社長兼会長)〔なかにし・ひろゆき〕5日、心不全のため公益財団法人心臓血管研究所附属病院で死去、83歳。葬儀・告別式は近親者のみで行われた。喪主は妻の宜子(のりこ)さん。なお、故人の遺志によりお別れの会は開催しない。

 中西氏は1966年(昭和41年)に三井石油化学工業に入社。97年10月の三井東圧化学と三井石油化学の合併により三井化学が誕生、99年6月に同社社長に就任した。バブル崩壊後の長引く不況下で、三井化学の事業のグローバル化と高付加価化の陣頭指揮を執った。03年10月に予定していた住友化学との統合計画が白紙に戻ると、事業の選択と集中による高収益路線を打ち出した。02年5月から日本化学工業協会会長、08年3月から日本化学会会長を務めるなど、業界活動にも注力した。2021年4月の春の叙勲で旭日重光章受章。

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