今年の本紙紙面を振り返っていると、昨年よりカーボンニュートラルという活字が格段に増えたことに気付かされる。それもこれも含めて、昨年末に挙げた2021年に期待が持てそうなこと、その結果を勝手に検証してみた▼東京五輪・パラリンピック。1年延期、規模も縮小され直前まで開催が危ぶまれたが、終わってみればコロナ禍での成功事例と世界から称された。予想通り日本はメダルラッシュ、その歓喜は記憶に新しい▼米国の政権交代。国際協調路線を掲げるバイデン氏の就任で、トランプ大統領の自国主義から決別。だが、対中関係は以前にも増して気になる。パリ協定への復帰を果たすなど、あらゆる面で国際関係が円滑に進むことを引き続き期待する▼今年、普及段階に移行したはずの5G(第5世代通信)。対象エリアは徐々に広がっているものの、なかなか身近には感じられない。サービス提供は後手に回っているとの指摘もあり、対応スマホに切り替えても高速通信の恩恵を受けるのはまだ先か▼やはり一番期待したのはコロナの収束。日本は出遅れたワクチン接種も進んで落ち着きをみせるが、変異株の登場で予断は許さない。来年こそはと願うばかりだ。後9日も寝れば年が替わる。来年の今頃には、不安を抱えないなかで1年を振り返りたいものである。(21・12・23)

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