色々と今年を振り返るこの時期。例年ならあいさつ回りに忙殺される時期だろうが、今年は違う。新型コロナウイルスが再度拡大している状況を考慮し、顧客や関係者との対面での年末年始のあいさつを控えます、などと定型文のようなリリースが相次ぐ。年賀状も“コロナ仕様”が大半▼新年の業界団体の賀詞交換会もほとんど中止である。1社ずつ出向かなくても、その場に行けば一度で新年のあいさつが済むから企業人にとっては便利な場所。これがなくなったとしても、あいさつ目的の訪問は控えてくださいとのお達しだ。必要に応じてオンラインを利用することになるが、メールで済むなら、それに越したことはない▼そうなると一層の事、年末年始のあいさつはやめよう、賀詞交換会も必要ない、ということになるのか。日本の産業界の古くからの習慣も新たな様式を考えないといけない。これも効率化ということか、はたまたニューノーマルの世界が徐々に侵食しているというべきか▼ウィズコロナの生活も当たり前になった。手洗い、うがい、消毒。ジメジメする夏場のマスク着用も何とか乗り越えた。初めは抵抗があったリモート取材も今では何なくこなせるようになった。予想しなかったことが当たり前になったこの1年。この部分では、これ以上の変化は望まない。(20・12・17)

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