加藤勝信厚生労働相は12日の就任会見で、新型コロナウイルスを対象とした医療用抗原検査キットの一般用医薬品(OTC)化に向け、審議会で議論に着手することを明らかにした。専門家らで構成する新型コロナウイルス感染症に対する助言組織がOTC化を提言していることなどを踏まえ、「具体的な議論を行っていただきたい」と期待を寄せた。

 きょう17日に開く薬事・食品衛生審議会(薬食審)医療機器・体外診断薬部会で検討に入る。加藤厚労相は薬局での販売を解禁するなどしてきたことを強調。インターネットでの販売を含め「容易に入手できるようにしてほしいとの多くの声を受けている」とし、同省としてもさらなる取り組みを進める考えを示した。そのうえで、医療機関に行き渡ることを前提として、抗原検査キットを「必要とする国民が入手しやすくなるよう鋭意検討を進めていきたい」と力を込めた。

 一方、新型コロナワクチンの接種をめぐっては、「なるべく早くオミクロン株対応ワクチンに切り替える」とし、製薬企業と調整中とした。「できるだけ早い段階で接種開始できるようにする」と続け、調達状況などを適宜、自治体などに「丁寧に説明していく」と語った。

 「国民の生活と大変密着している仕事」とする厚労相への登板は今回で3回目だ。だが、これまでとは「かなり異なっている」との認識で、「初心に立ち戻り、真摯に一つ一つやっていきたい」との姿勢をみせた。

新聞 PDF版 Japan Chemical Daily(JCD)

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