化学大手8社の2021年4~6月期業績は、5社が過去最高の利益を稼ぎ出した。8社の営業利益合計(国際会計基準の三菱ケミカルホールディングス、住友化学、三井化学はコア営業利益)は、前年同期比約3倍の4417億円となり、コロナ禍が直撃し5社が最終赤字となった前年同期とは真逆の好業績を記録した。ただ北米寒波や世界的な設備トラブル、ナフサ価格上昇などを背景に市況が高騰した石油化学事業の一時的な大幅増益に支えられた側面が大きく、すでに石化のマージン(利ざや)は減少傾向にある。さらに7~9月期以降の懸念材料として各社が挙げるコロナ感染再拡大にともなう世界経済停滞、半導体不足の深刻化による自動車や電子機器の生産低迷などの現実味が増す恐れもある。各社ともこれらをある程度織り込み、当初の通期業績予想を据え置くなど先行きは不透明だ。続きは本紙で

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