厚生労働省は、17日に開いた専門部会などの議論を踏まえ、医療用新型コロナウイルス抗原検査キットを一般用医薬品(OTC)化する方針を決めた。これにともない、同省はOTCとして取り扱うためのガイドラインを策定し、メーカーからのOTC化するための申請を受け付ける。OTC化によって対面販売だけでなく、インターネット上でも購入できる道が開けたことになる。

 同省が定めた指針を満たしたうえ、同キットを手がける各メーカーが改めて申請する必要がある。その後、医薬品医療機器総合機構(PMDA)の審査を経て、各社はOTCとして販売できるようになる。「PMDAでは優先して審査することを考えている」(厚労省)といい、早ければ月内にもOTC化した抗原検査キットが市場に出回る見通しだ。

 制度上、国内で医療用抗原検査キットを扱う約20社すべてが申請することができる。ただ、OTC化した場合も医療現場への供給を「優先してもらう」(同省)としており、そのうえで、「余裕があればOTCとして流してもらうことを考えている」(同)。

 一方、メーカーや製品によってはひっ迫度合いにばらつきがあり、余裕のある企業も複数で存在する。このため、在庫量などに余裕のある製品から順にOTCとして流通していくとみられる。

新聞 PDF版 Japan Chemical Daily(JCD)

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