塩ビ工業・環境協会がまとめた4月の塩化ビニル樹脂の出荷は、前年同月比19・7%減の10万5390トンとなった。新型コロナウイルス感染症が世界的に広がったことを背景に輸出量が大幅に減少した。

 これまでおおむね月5万~6万トン台だった輸出が急減。同41・6%減の2万8759トンとなった。最大の仕向け地となっているインドで、新型コロナ拡大防止のための大規模なロックダウン(都市封鎖)が実施され、需要が停滞している。

 国内出荷は同6・5%減の7万6631トンで、新型コロナ以前からの減少ペースを維持した。硬質用は平板向けが伸びるも主力のパイプ向けが1割落ち込み、全体では同6・5%減少。軟質用は同7・1%減で、このうちフィルムシートの一般用が減少し、食品用は1割程度増加した。また、電線用なども減少した。

 生産量は同16・5%減の11万500トン。設備の稼働率を落とす企業も出てきている。

 こうした状況から、塩ビモノマーも生産、輸出ともに前年同月に比べ1割以上減少している。

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