きょうは一年で最も日照時間が長い夏至。梅雨を迎え、ぐずついた天気のため、太陽を肌で感じにくいが、東京では日の出から日の入りまで14時間35分もある。夏至を境に、冬至に向かって日照時間は日ごと短くなっていく。なお、今年の冬至である12月22日の東京の日照時間は9時間45分と、5時間近い差がある。しかし、これは北半球の話。南半球になると逆転するから面白い▼これらは地球の地軸が傾いているため。もし地軸が垂直だったとしたら、昼と夜が12時間ずつになるだけでなく、大気を循環させる風が失われ、太陽エネルギーを行き渡らせるのに時間がかかり、寒冷化すると考えられる。逆に地軸が水平だったら、北極と南極に半年ごとに夏と冬が交互にやって来るため、氷が溶けて凍るのを繰り返し、激しい海面の上昇と下降で人類は生存すら儘ならないだろう▼絶妙な地軸の傾きが多様な気候をもたらし、日本では四季の移り変わりを感じ取ることができる。40億年もの気の遠くなる長い年月をかけて育まれた奥深い地球の環境を、新参者の人類が易々と破壊していいわけがあるまい。次の世代その次の世代と、この素晴らしい星で脈々と生き続けてほしい。そのためには何が必要か。そのことに気付いた、今を生きる我々が始めなければならないことがある。(21・6・21)続きは本紙で

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