富士フイルムは、新型コロナウイルス感染の有無を調べる抗原検査キット「COVID-19 Ag」(価格は1箱10回分で税別6万円、写真)を9日に発売すると発表した。写真の現像プロセスで用いる独自技術「銀増幅イムノクロマト法」を生かし、ウイルス量が少なくても検出できるのが特徴。自社の感染症検査装置「富士ドライケム IMMUNO AG」を使って判定する体外診断用医薬品として増大する医療現場のニーズに応える。
 IMMUNO AGシリーズはインフルエンザやマイコプラズマ肺炎といった呼吸器感染症の診断を行う小児科や内科などを対象に国内で2万5000台以上が導入されている。新型コロナも呼吸器感染症であるため、同様の医療機関がユーザーになるとみる。
 富士フイルムでは、装置を使わずに手動操作で目視判定できるハンディータイプの検査キットも開発中。「2月15日にPMDA(医薬品医療機器総合機構)による製造販売承認が得られ、国内発売に向けた準備を進めている」(同社)としている。

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