島津製作所は6日、N501Y変異を持つ新型コロナウイルス変異株をPCR検査で検出する「新型コロナウイルス変異検出コアキット」と「N501Yプライマー/プローブセット」を国内で発売したと発表した。英国型、ブラジル型、南アフリカ型が対象。感染拡大が予想されるインド株やカリフォルニア株が有するL452Rなどの変異部位を検出できるプライマー/プローブセットも開発中で、順次発売していく計画だ。

 2020年4月発売の「新型コロナウイルス検出試薬キット」(研究用試薬)がベース。唾液や鼻咽頭拭い液などの検体から直接検出できる。いずれも100検査分の税別価格は、コアキットが19万5000円、プライマー/プローブセットが3万5000円。三条工場(京都市中京区)で月100キット(1万検査分)生産予定だ。

 コアキットは、検体処理液、反応液、酵素液で構成。ウイルスを検出するプライマー/プローブセットを別に提供し、N501Y以外の変異の検出にも柔軟に対応できる設計となっている。免疫やワクチンの効果を低下させる可能性が指摘されている南アフリカ株、ブラジル株、フィリピン株が持つE484K変異部位についても開発を進めていく。

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