島津製作所は、伊藤忠商事とともに出資するiLACが「新型コロナウイルスの全ゲノム解析受託サービス」を開始したと発表した。自治体や研究機関などによるPCR検査で陽性となった検体を対象に全ゲノムを解析。変異株の感染経路などの疫学的調査への貢献が期待できる。島津は営業面の支援を行う。

 同サービスの基礎となる技術は、島津でシニアフェローを務める筑波大学プレシジョン・メディスン開発研究センターの佐藤孝明センター長らが開発。国産ヒト型汎用ロボット技術による自動前処理システムを使用する。

 精度を約40倍に高め、約30倍のハイスループット化を達成。リスクを大幅に低減しながら1日当たり6000検体を解析できる。変異株の感染状況の把握と新たな変異株の検出が迅速に行える。

 島津ではそれぞれの変異株に対応したPCR検査用試薬「プライマー/プローブセット」を開発し、変異株の感染状況や拡大動向の把握に貢献していく方針。

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