デジタル社会の進展で急拡大する電池市場に暗雲が漂い始めている。足元ではリチウムイオン2次電池(LiB)の販売は好調だが、原材料の希少金属は獲得競争が激化し価格が高騰、電池各社の収益を圧迫する方向にある。マクセルホールディングスは「コバルトや銀は10~十数%ほど計画値から上がっている」(中村啓次社長)とし減益リスクを織り込み、TDKもコバルトなどの高騰による減益リスクを警戒する。価格高騰は少なくとも2021年度末まで続くとの見方が濃厚だ。さらに鉱山採掘は人権もからみ問題は複雑化している。電池各社は希少金属の依存度を下げる開発に取り組んだり、業界をあげて政府へ資源確保に向けた政策提言を行う組織を形成するなど、広がる暗雲を取り除こうと力を注いでいる。続きは本紙で

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EVの普及により電池市場は2035年に20~30倍に膨らむとの予測もある

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