新しい年を迎え企業活動もスタートした。コロナ禍での生活は丸2年が経ち、例年通りではないことも新たな様式として根付いてきた。本紙1面を大きく飾るはずの化学業界合同新年賀詞交歓会は昨年に引き続き開催が見送られ、何となく区切りが付かないまま色んなことが動き出した▼感染拡大が気になるなかでの年末年始。前年の分も取り戻そうと帰省や旅行を楽しむ人は増え、初詣客は昨年を大幅に上回った。一方で考えあぐねた末、行動を控えた人も多いと聞く。広がる気配の変異株、それに年末から襲った寒波も現実の厳しさを知らしめた▼暇に飽かして電気店を見て回ると色々と刺激を受ける。訪れるたび大型テレビの有機ELと液晶の4K、8Kを見比べるが、所詮手が届かないものの段々身近になってくるのを感じる。品揃えが豊富な骨伝導イヤホンは、かつての同機能を備えた携帯電話を思い起こさせる。ナイアガラの滝をイメージさせる洗濯機の流量の凄さにしばらく釘付けになる▼年を経るにつれ技術も確実に進歩する。今年はカーボンニュートラルという活字が何度紙面に登場するだろう。化学産業に課せられた使命は重い。社会が健全な形で継続し、より良い方向に向かっていくためにやらなくてはいけないこと。もっと社会全体で考え抜く1年であってほしい。(22・1・6)

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