新聞社も他の業種と同様、年間を通じて毎年同じようなスケジュールを繰り返す。記者の場合、新年の社長インタビュー、年間4回ある決算発表、お盆前や正月の大型特集、ほかにテーマごとの特集も毎年同じ時期だ。業界によって話題性や勘所が異なるから、担当替え1年目は大概苦労する▼毎年恒例のノーベルウィークも終わり、昨年の吉野さんに続く日本人の連続受賞はならなかった。この時期になると、どこそこから受賞候補者リストが公表され、可能性は低いと思いつつも受賞後の会見に間に合うような場所に記者は待機する。夜間に及ぶこのノーベル賞と大臣就任後の会見の時は担当記者を労いたくなる▼きょう10月15日から新聞週間が始まる。この期間の日曜日は「新聞配達の日・新聞少年の日」。デジタル化の波に押されて紙の新聞の部数減は否めないが、これも時代の流れ。そう考えると、「新聞配達」という言葉の重みがさらに増すように感じられる▼そして、19日から1週間は「化学週間」だ。新型コロナの影響でイベントも絞られたが、ケミカルフォーラムを含めて今年は本社主催の「ケミカルマテリアルJapan」が19日から1カ月にわたってオンラインで催される。取り巻く環境はどうあれ、手法を変えてでも読者ニーズに応えるのが新聞社の役目なのだ。(20・10・15)

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