暦の上では大型連休明け初日のきょう。東京都などが呼びかけた12連休に応じた企業は、長かった「ステイホーム週間」も終わった。とはいってもテレワークを実施している人にとっては、指摘されているようにプライベートとの区切りはなかなか難しいだろう。ここは自らを律し気持ちを切り替えていくしかない▼令和になって1年が過ぎた。昭和から平成への改元の際には自粛ムードだったのに対して、生前退位のため随分とカジュアル化したと話題になった。商品のラベルに「令和」を印字するなど改元商戦も盛り上がった。とにかく明るい雰囲気でその時を迎えられたことは記憶に新しい。時代が切り替わる節目として皆が期待していた▼年が変わり、まさか今のような状況になると予想した人は誰一人いなかっただろう。リーマン・ショックを上回る経済活動の低迷で社会は疲弊し、外出自粛のなかで人々も不自由を強いられる。新しい時代のスタートとともに、歴史に大きく刻まれる出来事が起きてしまった▼コロナの猛威は我々の生活や価値観を変え、それまでの当たり前がそうでなくなる。令和元年を自社の新たなスタートの年と重ね合わせる企業も多く、社員の気持ちを一つにして成長につなげるいい機会に捉えられていた。新しい時代は、まだ始まったばかりである。(20・5・7)

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