米ファイザーは17日、バイオベンチャーの独バイオンテックと提携して新型コロナウイルスに対するワクチンを開発すると発表した。両社は以前から研究開発で提携していた。バイオンテックが開発したmRNAワクチン「BNT162」について、ファイザーが中国以外で共同開発・供給を行う。来月末までに臨床試験を始める計画だ。
 BNT162はバイオンテックが創製した新型コロナに対するmRNAワクチン。中国以外の国・地域ではファイザー、中国では現地大手の復星医薬が提携し、欧米中を中心に開発していく方針。来月下旬までに臨床試験を始める。治験薬レベルの生産体制は準備済みで、量産に向けてファイザーが協力する。
 ファイザーとバイオンテックは2018年にインフルエンザに対するmRNAワクチンの開発で提携を結んでおり、この関係を生かして新型コロナに対するワクチン開発も急ぐ。
 新型コロナのワクチン開発では、mRNAなど遺伝物質を用いたワクチンの開発がベンチャー企業により進んでいる。米モデルナのmRNAワクチンが米国で最初の臨床試験を始めたところで、来月には米イノビオ・ファーマシューティカルズも米国や中国、韓国でDNAワクチンの治験を始める予定。日本ではアンジェスが半年以内にDNAワクチンの治験入りを目指している。

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