英ロイバント・サイエンシズは新型コロナウイルス感染症の治療薬の臨床試験(治験)を欧米アジアで始めると発表した。ロイバントは昨年末までに大日本住友製薬と戦略提携しており、大日本住友は10%を出資している。
 ロイバントが治験を計画しているのは顆粒球単球コロニー刺激因子(GM-CSF)に対する抗体医薬品の「ギムシルマブ」。中国における新型コロナの重症患者は血液にGM-CSFが多く発現。ギムシルマブの投与によって肺炎にともなう急性呼吸窮迫症候群(ARDS)への進行を抑制する効果が期待できるという。
 ロイバントはギムシルマブについて別の疾患を対象に健康成人に対する第1相臨床試験を進めてきた。先月までに投与を終え、安全性や忍容性が認められた。同社は今後、新型コロナ向けの開発を優先し、欧米アジアの規制当局の承認を得次第、治験を始める。

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