新型コロナウイルスの感染拡大を受け、米ファイザーも一部の臨床試験の継続を見合わせている。医療現場の負担を軽減するため、4月中旬ごろまで国際共同治験の症例登録を停止する。ただし日本や中国、韓国は対象外で、現時点で被験者の組み入れは継続している。約2週間後に各国の状況を踏まえながら、今後の対応を再検討する方針。
 被験者の安全を確保し、医療現場の負担軽減に協力するため、同社は3月25日から一部の臨床試験の症例登録を見送っている。対象となるのは同社が治験依頼者となっている国際共同治験。ただし、一部の抗がん剤やデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)の遺伝子治療薬など、治療選択肢が極めて少ない疾患に対する治験は継続。症例登録がすべて完了している治験には影響はないとしている。
 欧米などと比較した状況を踏まえて、日本や中国、韓国では症例登録を継続している。治験実施を制限する通知なども現時点では出ていないため、状況を見極めながら被験者の組み入れを行っているという。ファイザーは4月中旬頃までに最新の各国の状況をみながら治験の実施方針を再検討する予定。

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