日本化薬の機能化学品事業本部は、樹脂・色素・触媒・光学加工と幅広い技術基盤を擁する。現中期事業計画では半導体関連製品やインクジェット(IJ)インキ・色素が牽引役となり、770億円の売り上げ規模に成長。コロナ禍を経て需要構造が急激に変化するなか、これら製品群では新工場建設を含む2段階増強を検討するなど長期スパンを見据えた投資計画が相次いで具体化してきた。その他事業の底上げを含め、来年度に始動する次期中計に向けてどのような構想を描くか。同事業本部長を務める明妻政福取締役常務執行役員に今後の事業展望を聞いた。

◎…現中計の総括を。

 「セグメントの売上高目標900億円は未達見込みだが、成長市場の取り込みは着実に進んだ。半導体周辺での買収により、クリーナーや製造装置へと守備範囲を拡大。総合サプライヤーとしてグループシナジーの最大化を目指し、PMI(買収後の経営統合)を推進中だ」

 「今年5月には中長期目標である「ありたい姿」を更新した。売上高の伸び悩みや一部製品の競争力低下による営業利益率の下降などをグループ全体の課題と認識。当事業本部は2025年度に売上高960億円、部門営業利益155億円を設定し、『モビリティ』『環境エネルギー』『エレクトロニクス』などを重点ターゲットに新製品・新事業の創出を急ぐ」

◎…成長領域での設備投資を相次ぎ検討しています。続きは本紙で

記事・取材テーマに対するご意見はこちら

PDF版のご案内

 

インタビューの最新記事もっと見る