日清紡ホールディングスは9日、マスク関連部材の増産を決めたと発表した。熱可塑性ポリウレタン「モビロンテープ」は日清紡テキスタイルの徳島事業所(徳島市)に数千万円を投じ、紙管巻き取り機を導入した。現状比倍増の年約6億枚分へと能力を拡大する。また、マスク用ガーゼは、インドネシアのドレスシャツ用生地の生産ラインを転用し、200万枚分の生産体制を整えた。マスク不足が深刻化するなか、同関連製品の生産を優先して取り組んでいく。
 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、メーカー各社がマスクの増産を進めている。医療用マスクの耳掛け用にモビロンテープを供給する日清紡テキスタイルには、現状で例年の4~5倍に相当する供給要請があるという。この需要に対応するため、モビロンテープの増産を決定した。
 また、マスク用のガーゼ生地はインドネシアで生産を開始した。生地生産量は最大で200万枚分。5月半ばまでに同数量のオーダーが完了する予定というが、「引き合いも続いているため、可能な限り要望に対応していきたい」(日清紡HD)としている。

試読・購読は下記をクリック

新聞 PDF版 Japan Chemical Daily(JCD)

新型コロナウイルス関連記事一覧へ

ライフイノベーションの最新記事もっと見る