東洋紡は4日、新型コロナウイルスとRSウイルスの遺伝子を同時に検査可能な試薬「ジーンキューブ HQ SARS-CoV-2/RSV」を8月末までに販売すると発表した。全自動遺伝子解析装置「ジーンキューブ」専用の体外診断用医薬品で、医療機関や検査施設へ供給する。

 新型コロナウイルスとRSウイルスはともに、発熱やせきなどの類似臨床症状がある急性呼吸器感染症の一種。肺炎などの重篤な症状を引き起こすこともあるため、早期診断で両者を鑑別し、適切に対処することが重要となる。

 このニーズに応えるため、同社は筑波大学との共同研究契約に基づき、鈴木広道教授と共同で同試薬を開発。4月に製造・販売承認を受けた。敦賀バイオ工場(福井県敦賀市)で生産する。

 同試薬は唾液、鼻咽頭および鼻腔のぬぐい液中の新型コロナ遺伝子と、同ぬぐい液中のRSウイルス遺伝子を同時に検出可能。また、同解析装置を用いて同じ検体から1回の前処理で検査できる。

新聞 PDF版 Japan Chemical Daily(JCD)

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