PETボトルリサイクル推進協議会のウェブサイトに、PETボトルとリサイクルの歴史がとても詳しく載っている。それによると、PETボトルの基礎技術確立は米デュポンによる1967年のこと。なんと半世紀以上前である。73年に化学者ナサニエル・ワイエスが特許取得、74年には炭酸飲料用に使用が始まったとある▼日本では77年に醤油容器として採用されたのが始まり。82年に食品衛生法が改正され清涼飲料容器に採用され、その後、各種容器に使われるようになる。自分の記憶と照合すると、初のPETボトル入り清涼飲料、コカ・コーラ1・5リットル入りが世の中に登場した頃は大学生だが、ほとんど印象がない。まだ持ち歩くものではなかったからだろう▼いまや生活の一部となったPETボトル。その歴史はリサイクルの歴史でもあり、最近はその動きが非常に活発で、大きな広がりをみせている▼最近の発表によると、東京の葛飾区が全国清涼飲料連合会と協定を結び、区が集積所などから回収した使用済みPETボトルの全量をボトルtoボトルで水平リサイクルする。また、サントリー食品インターナショナルは東播磨の4市町と産官民連携でボトルtoボトルに取り組む。課題は残されているとはいえ、この動きが勢いを増しつつ広がるのを期待したい。    (21・3・24)

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