武田薬品工業は16日、米ノババックスから導入した新型コロナウイルスワクチンの製造販売承認申請を厚生労働省に行ったと発表した。同社は自社工場でワクチン生産能力の整備を進めており、承認取得後、2022年初頭の供給を目指す。

 同社は、ノババックスから新型コロナウイルスワクチンを導入。光工場(山口県)で年2億5000万回分の製造能力が確保できるよう整備を進めている。政府とも供給契約を結んでおり、追加接種や変異株対応の改良ワクチンも対象となる。ノババックスは新たな変異株「オミクロン株」に対応した改良ワクチンの開発に着手したと発表している。

 同ワクチンは、ウイルス抗原のたんぱく質を培養して作成される遺伝子組み換えたんぱくワクチン。メッセンジャーRNA(mRNA)やウイルスベクターを用いたファイザーやモデルナ、アストラゼネカなどの先行品とは異なるメカニズムで作用する。

 英国、米国、メキシコで行った第3相臨床試験(P3)、国内P1/2の成果に基づき申請した。国内臨床試験では、21日間隔の2回投与で新型コロナウイルス感染症に対し、強固な免疫反応が誘導された。重篤な有害事象も認められず、これまでのグローバル治験の結果とも合致していた。

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