米ギリアド・サイエンシズは、新型コロナウイルス治療薬「レムデシビル」に関する追加の臨床試験データなどを発表した。標準治療を受けた症例と間接的に比較すると、レムデシビル群は死亡リスクを約6割低減する解析結果を得た。

 同社の第3相臨床試験でレムデシビルの投与を受けた重症例312例分のデータと、同試験に参加せず標準治療を受けた重症例818例分のデータを比較解析した。投与14日後までの死亡率は、レムデシビル群7・6%、標準治療群12・5%。レムデシビルは標準治療より死亡リスクが62%低いことが示唆された。14日後までに症状が改善した患者の割合は、レムデシビル群74・4%、標準治療群59%だった。

 コンパッショネート使用で同剤が投与された症例からのデータも解析。小児患者の83%、妊婦・産後患者の92%が、投与28日後までに症状改善した。

 いずれも標準治療やプラセボと直接比較する試験の結果ではない。ギリアドは、正確な有効性、安全性を確認するには、より厳密な設定の臨床試験が必要としている。

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