7人の特殊警察官がバイクに乗って悪人どもを容赦なく成敗していく。かなり前に流行ったアクション漫画だが、そこに登場するバイクがハーレーダビッドソンだった。低くてどっしりと響くエンジン音は、バイク好きでなくとも魅力を感じる。外観の格好良さには子供ながら憧れた▼そのハーレーダビッドソンの電動バイクが日本で発売された。来年の2月ぐらいから納車が始まるという。独特のエンジン音は消えたものの、3秒程度で時速100キロに到達するなど性能は抜群だ。流れではあるが、電動化もとうとう大型バイクにまで来たか、と言いたくなる▼自動車の分野では、2030年代半ばからガソリン車の新車販売が禁止になるそうだ。海外では実施目標の時期が相次ぎ表明されていたが、政府が2050年に温暖化ガス排出の実質ゼロ方針を打ち出したことから、その達成に向け日本も後には引けない。自動車関連メーカーや石油元売りなどは大改革が迫られることになる▼バイデン米新政権はパリ協定への復帰を表明するなど温暖化対策を強化する方針を掲げる。本紙が行った化学企業トップへの緊急アンケートでも、この方針が自社のビジネスに追い風になると期待する声が多かった。地球規模の課題解決に向けて、いよいよ世界が足並みを揃えて取り組む時が来た。(20・12・10)

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