田辺三菱製薬のカナダ子会社メディカゴは12日、新型コロナウイルスワクチンの第2/3相臨床試験(P2/3)を開始すると発表した。英グラクソ・スミスクライン(GSK)のアジュバント(免疫増強剤)を添加して試験を行う。メディカゴは今月10日、P1で良好な結果を得たと発表していた。P3は北米以外の国・地域でも行い、3万例を登録する大規模治験になる見込み。来年上期の実用化を目指す。

 まずP2パートを開始し来月にはP3段階へ進める計画。P2はカナダと米国で行い、18歳以上の成人300例以上を登録する予定。P3では中南米や欧州でも被験者を組み入れ、3万例以上の規模で行う。いずれも21日間隔で2回接種する。

 試験はGSKのパンデミック用アジュバントを添加して行う。メディカゴは米ダイナバックスのアジュバントも検討したが、P1の結果をふまえGSK品を選んだ。

 植物由来のウイルス様粒子(VLP)を使ったワクチン。来年中に最大7600万回分を供給することでカナダ政府と合意している。田辺三菱製薬によると、日本での開発計画は検討中。

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